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沈まぬ太陽 山崎豊子

1~2巻 アフリカ篇
3巻    御巣鷹山篇
4~5巻 会長室篇

全巻読みました。読み終えたのは少し前なのですが、
あまりの衝撃に感想が書けずにいました。

著者によれば
「事実を取材して小説的に再構築した人間ドラマであるが、
ニュース、ドキュメント、公文書、内部資料などを駆使し、
それが小説の重要な核心部分にもなっている。」
とのことでした。

1、2巻に描かれる労使交渉、4、5巻で明かされる腐敗の構造。
企業内に留まらず、永田町や霞が関、財界、マスコミが渾然一体となった魑魅魍魎。
この小説に書かれていることすべて事実だとは思いませんし、
事実が奈辺にあるのかはもはや私たちが知ることはできないのでしょう。
しかし腐敗しきった体質がどういうものであるかを垣間見ることはできます。
私たち一般市民からすれば想像もつかないほど、それはそれは恐ろしい世界でした。
そしてこういった本を読むたびに、「終戦のローレライ」の浅倉の気持ちがわからなくもない、
と思ってしまう自分がいることに気づいて、人間の心の危うさに悄然とします。

そしてほぼノンフィクションで描かれている第3巻。
21年経た現在でもなんと痛ましく、凄惨であることか。
これだけの長編をだれることなく読みきらせた作者の筆力には
あらためて感嘆します。★★★★


余談ですが、あの夏の8月12日、
私は伊豆諸島に遊びに行った帰途の船上にいました。
帰宅した夜に流れた日航ジャンボ機消息不明のニュース。
そして奇しくも翌日は群馬の友人の家に遊びに行くことなっていました。

群馬の友人の家は歯科医院を営んでおり、
私の滞在中、彼女のお父様も藤岡市へ検視に赴かれました。
帰宅してのお父様の第一声は
「地獄だった。」
でした。それがどれほどのことなのか、
当時の私には知る由もありませんでしたが、
今こうして当時の状況を知るたびに、
あれは人間の想像力ではもはや到達することが
不可能なほどの地獄であったのだ、と思い知らされます。

あの事故を風化させないために、
あの大惨事を知らない世代の人々にも
是非読んで欲しい御巣鷹山篇でした。

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ジパング かわぐちかいじ コミックス

まだ6巻までしか読んでいませんので、序盤だけですが。

「沈黙の艦隊」にしろ「ジパング」にしろ、かわぐち氏の作品には断固とした信念と行動力を持った人物が登場しますね。海江田しかり、草加しかり。

「ジパング」は現代日本の最新鋭艦が第二次世界大戦の真っ只中にタイムスリップするところから物語が始まります。過去への介入が許されるのか悩む間もなく、事態に巻き込まれてゆく隊員たち。
そしてついに判明する衝撃の事実。草加はどこへ行こうとしているのか?そして角松の取るべき道は?

続きが気になります・・。

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ニューヨークダイナー

またもや新しいレストランの話です。

なんとこの店は一歩中へ入ったらもう50'sのアメリカ。
働いている人たちも赤と白のチェックの
フレアースカートをはいて、なりきっていました。
オーナーらしきアメリカ人(おそらく)のおじさんは、
きれいに撫でつけた銀髪にTシャツとジーパン姿。

食事の後のお茶のつもりで入ったのですが、
入った途端にダンスが始まり、
私たちがコーヒーを飲み始めたところで
おもむろにマイクを手にとるオーナー。

そしてお店の天井辺りにあるTVには
紛れもないカラオケの画面。(うそ・・・なんで?)
そして始まるワンマンショー。
曲はエルヴィスプレスリーとフランクシナトラでした・・・。
コーヒーを飲み終わっても、
まさか歌っている最中に席を立つわけにもいかず、
最後まで聴いて、拍手喝采しましたとも。

少なくとも下手じゃぁありませんでした。

これってアメリカのノリだなーと、感心していてふと、

「そうだ従兄家族が来たら連れてきてあげよう!」

とひらめきました。
なにしろ朝の7時から朝食が食べられるので、
アメリカ人家族にとっては実に便利。
メニューもとってもアメリカンでしたから。

それにしても、
ポテトスーパーサイズってどれだけ多いのでしょう?
そのうち挑戦してみたいと思います。

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赤い指 東野圭吾

「容疑者Xの献身」の後の書き下ろしです。ネタバレありますのでご注意を。

犯人は最初から読者にはわかっているのですが、出てくる刑事がもう凄腕過ぎて千里眼みたいにあっさり犯人がわかってしまい、拍子抜け。まあそれほどにお粗末な犯行ではあったのですが。

この本は親子の絆こそが重要で、謎を追求する話ではないのでしょうが話を急ぎすぎたように思います。息子の気持ちも、犯行の動機も、なにひとつはっきりしないまま終わってしまい、消化不良な感じです。そして犯人の家庭の人々が誰も彼もどうにもなりません。もちろんボケたふりした母親もです。★★

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銀魂 空知英秋

人気漫画という噂を聞いて読み始めましたが、

4巻で挫折しました。

どうにもあのノリについてゆけません。
台詞回しもたまにドキっとさせるし、
登場人物もわりと魅力的なんですけれどねぇ・・。
何がいけないんでしょう。

なにがいけなかったのかもさっぱりわからない漫画。
ともかく読んでいて疲れました★★

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長安異神伝 井上祐美子

シリーズ全部読みました。

読んでいて、

おおー「火輪/河惣益巳」だー。

と思いました。

いや、どちらが古いかはわかりませんが
半神半人とか、宝玉の化身とか、
ところどころのモチーフが似ていて、
なんとなく嬉しかったです。

途中までは楽しく読めたのですが、
最後「暁天の夢」で次郎が分裂してしまい、
ちょっと残念でした。
私としては半神半人の次郎が
好きだったんですけれどね・・★★★

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新しいレストラン

よくランチに行った韓国料理のお店がなくなってしまってから数ヶ月。
よく似た名前のレストランが出来たので行って見ました。

その名も「故郷山川」

まずメニューが少ない。ただの焼肉がないって・・。
そしてメニューの内容がよくわからない。
オーナーっぽい韓国人のおばさんが言っていることもよくわからない(韓国語なので)

仕方ないので隣のおじさんたちが食べているのと同じものをオーダーしてみました。

ずらーっと並んだお皿はほとんどが真っ赤っか。
そして一つを除いてどれも辛い。
辛いのが大好きな私でも、これはちょっとツラかったです。

でも韓国人のお客さんはたくさん来ていました。
あれが韓国の家庭料理なのでしょうか?

恐るべし。

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台風一過

9月の末から来ていた姉が一昨日に帰国。
あれもこれもと山のように買い物をして、
洋服も作りまくり、マッサージにもエステにも通い、
本当に忙しい毎日でした。

そして極めつけは姉の夫。

あまりのパワーに「重戦車」と密かにあだ名をつけました。
なにがすごいって、怒りのエネルギーが凄い。

もともとしょっちゅう喧嘩をしている二人なのだけれど、
いや二人で喧嘩している分には全然かまわないのだけれど、
今回の喧嘩は一際激しかった。
滞在していた3日間の2と1/2日間、
彼は怒っていたのではないでしょうか。

もったいない

彼の怒りのためにあれこれと予定がかわり、
それに私たちも振り回され、
最後の日はようやく機嫌が直ったからよかったけれど、
滞在は楽しかったのかな?

まあ、姉と過ごしたベトナムライフは
とても楽しかったので、私個人としてはチャラってことで。

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テレプシコーラ8.9巻 山岸涼子

その昔「アラベスク」が大好きで、山岸涼子のバレエ漫画だ!と飛びついてずっと買っています。先日日本に一時帰国した際に、新刊を買いました。

以下ネタバレになりますので、ご了承の方のみお読み下さい。


9巻を読んで千花ちゃんの不運はいつまで続くのか、と思いました。バレエのことだけでなく、学校でもさまざまな嫌がらせを受けていて、担任が変わってホッとしていた千花ちゃん・・。
実は9巻の続きを知ってしまい、大ショックを受けているところです。漫画の登場人物が亡くなった、とそれだけのことでどうしてこんなにショックを受けるのか・・。それは千花ちゃんという人物がとても魅力的だったことと、テレプシコーラの世界が実にリアリティを持って私の中で息づいていたからに他なりません。
なにが彼女をそうさせたのか、今後説明が出てくることはないのかもしれません。作者自身でも手の届かないところに千花ちゃんは行ってしまったのではないかと、そんな気がします。それにしてもショックです。。。。

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愛と資本主義 中村うさぎ

グロテスクも怖かったけれど、この本も相当なものでした。作者がホスト通いをしていたのは有名な話ですが、そこからこんな本が生まれるとは。

DVによる多重人格の少女、裕福なふりをしてホストクラブで豪遊する女、心に深いトラウマを持つホストの恋人の女探偵・・。そして最後に明かされる真実。ガーディアンは救いなのでしょうか? ★★

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グロテスク 桐野夏生

「OUT」を読んだ時にあまりの悪意に当てられ、この作者の本から遠ざかっていたのですが、姉から「怖いから読んでみて」と薦められ読了。

もはやホラー。嫉妬、憎悪、といった人のあらゆる負の感情が奔流のように流れていて、読んでいて疲れました。なにしろごく普通の人が誰も出てこない。よくもまあこれだけの話を書ききれるものだと、感心。そしてどこか自分自身でも思い当たる感情があって、それも怖い。★★

ちなみに同作者の「ダーク」も持ってきてくれたのですが、こちらもマトモな人が誰も出てこない上に、登場人物たちがあまりにも常軌を逸しているので途中で断念。

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一瞬の光 白石一文

はっきり言って主人公の男が嫌なヤツ。
でも、もしかするとこういうタイプが男性側から見た理想の男なのかしらん?

そして彼の婚約者は「夢の女」です。
凄い美人、一流の家柄、料理はプロ並み、性格も抜群、そしてなにより主人公を深く愛している。それなのに、主人公は一回りも年下のトラウマを抱える少女に惹かれて行く・・。

登場人物の誰にも共感できない本でした。

自己満足の世界。★★

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終戦のローレライ 福井晴敏

長かった・・・。登場人物や展開が既刊のものとよく似ていて、序盤はちょっと挫けそうになりました。

が、しかし後半良かったです。特に浅倉と折笠上等工作兵のやりとりが印象的でした。

敵役として、「亡国のイージス」の宮津艦長よりは、私は浅倉の方が共感できたかもしれません。いや、やろうとしていることはもの凄く非道であくまでも同意できるものではないのですが、心情的には理解できるような気がします。3、4巻は読み直しました。★★★★

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川の深さは 福井晴敏

処女作ですね。

「亡国のイージス」「終戦のローレライ」と、シチュエーションは違うものの同じ匂いを感じました。保はほら、ほとんど如月行だし。

やや冗長な部分も見受けられたものの、エンターテイメント性は高く、面白く読めました。★★★

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従兄来越

先日、アメリカの従兄から「年末年始に家族でベトナムへ遊びに行くよ!」と連絡が。

そうか、そしたらホテルの手配をしなくちゃなぁ、と思い、私の住んでいるアパートメントのショートタームの部屋を早速ブッキング。ここは長期滞在者の親戚だと割引があって、おトクなのだ・・・なのだけど、問題は、

私の従兄が日本人には到底見えないってことでしょうか。

なにせハーフなので。その上彼の妻は黒人だし、娘もクォーター。どうみても思いっ切り東洋人の顔してる私の従兄とはとてもとても・・・・。とはいえ血族であることは確かなので信じてもらうしかないのだけれど。

そんなことをなんとなく心配していたら、

Should I learn a Japanese phrase or two to try to pass as your relative?

と従兄からメールが来た(爆笑)
やっぱり彼も心配だったらしい。

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